【本記事の信頼性】
Ai / Eco Cosmetics(@EcoCosmeticsJP)
もくじ
化粧品容器は何でできている?
化粧品の容器はプラスチック製が多いです。
香水など、販売単価が高めで容器代に予算が使えるものはガラス製もあります。
石鹸は容器ゴミは少ないです。
環境に配慮して石鹸のパッケージにビニールやプラ不使用を謳うブランドもあります。
化粧品容器を捨てようとして困るのは、複数の素材が組み合わされていてリサイクルしにくいことです。
本体はガラス瓶、ポンプはプラスチック、蓋はアルミなど「どうやって捨てればいいの?」と思うケースが意外と多いです。
リサイクルマークがついていても途中で面倒になって不燃ゴミに出しがちに…。
不燃ゴミになる=埋め立て かもしれないと思うと避けたい。
できるだけ素材をリサイクルしたいですよね。
化粧品の容器について気になるようになったのは、化粧品の仕事でタイに住まわせていただいていた時、BTS(高架の上に走る電車)から草むらを見かけたときのこと。
野原にたくさんの容器が捨てられていたんです。その中には空きペットボトルもあれば、空になった化粧品容器もたくさん見えました。
熱心に「これがあればキレイになれる」と勧めていたお化粧品たちも空容器になるとゴミになる。草原にプラスチックゴミが散乱している光景に胸がちくっとしたのを覚えています。
コスメの容器、試作を重ねてデザインもこだわるブランドも多いです。コストを下げるために容器を仕入れてラベルだけ貼る場合もありブランドによるけれど、毎日使う上で女性は化粧品に愛着が湧くもの。だから好きな容器は大事にしたいと思う反面、凝ったデザインの化粧品容器はリサイクルされにくいのかな?とも思いました。
中身はオーガニックなのに容器はプラスチックのブランドは多い
オーガニックコスメの資格を取ってみて思うのは、中身はオーガニックにこだわっていても容器はプラスチックのブランドが多いことです。
容器屋さんから仕入れて製造するとしたら、選択肢が他にあってもいいのになと思ってしまうのはきっとコスメ好きなら一度はあるのでは…。
素敵な容器はレフィル詰め替えでずっと使いたいと思う女性も多そうです。
イチェア/イタリアのオーガニック認証の考え方は素敵!
オーガニック認証団体の一つに、イタリアの「イチェア」という団体があります。面白いのは、認証取得に中身に言及するだけではなくて容器も環境面で良いかと言う視点が含まれていること。
化粧品から日用品、建築に至るまで持続可能な製品をと取り組まれている団体です。
→イチェア(ICEA)公式HP
容器リサイクルに取り組む化粧品メーカー情報
「ドクターシーラボ」空容器を郵送→ポイント還元
ドクターズコスメのオールインワンゲルで有名なドクターシーラボは、空になった容器を郵送するとポイントとして還元してくれる容器リサイクルを行なっています。
送料は個人負担になるものの、ドクターシーラボの容器を一つ送ると100ポイント(=100円)にしてくれるので再度購入しやすい仕組みになっています。
→ドクターシーラボ 容器リサイクル (公式HP)
KOSEは容器製造時のプラスチックを再利用。ゴミ軽減も
日本の大手化粧品会社KOSEの公式 HPによると、「プラスチックの成型時に発生する残材を再材料化する装置を独自に開発し、キャップやサンプル容器の材料として積極的に再使用しています。」と明記されていました。
石油系プラスチックから植物系プラスチックに移行中である、パッケージに再生紙を使用する、能書(説明書)を箱の裏に印刷して紙を減らす、という工夫もされています。容器リサイクルのためには、異素材を分離しやすくするのが大事なんですね。
→【環境】商品における取り組み KOSE公式HPより
環境会計というページに関心を持ちました。
どんな予算を大手化粧品会社がリサイクルに使っているかも表示されていました。
→環境会計 KOSE 公式HPより
”LOOP” P&Gやダヴなど大手25社が賛同するリサイクル配達
マイクロプラスチックの問題は、毎日見て見ぬ振りをしているような気がします。
スイスのダボス会議で発表された“LOOP”というサービスは、消費者から注文が入るとリサイクル可能な容器に中身だけ詰めて配送されるという仕組みです。。
世界各国でサスティナブルな取り組みをブランドの軸にしているかどうかでも売り上げが変わってきているそうです。
→TerraCycle LOOP Store : official Website
→詳しく取り上げられたCNNの記事
他社容器まで回収に取り組むメルヴィータ
フランス生まれのオーガニックコスメ、メルヴィータでは容器回収を店頭で行なっています。感動したのは、自社製品の容器だけではなくて「他社のコスメ容器も回収」に取り組んでいること。
持参するとポイントとしてカウントされ、お買い物に使えます。
私なら少しずつブランドチェンジしていくと思う、他社容器も引き取る取り組み。
→メルヴィータ 公式HPはこちら
→関連記事:容器のリサイクルに積極的な化粧品メーカー 【メルヴィータ】でエコ美人@フランス
【まとめ】買い物は投票
買い物は投票とよく聞きます。
毎日の選択の中で、これは!とこだわるブランドがあるとしたら、製品の魅力の根本にある「ブランドフィロソフィー(ブランド哲学)」に惹かれているんだと思います。
どんな思いでブランドが生まれて、どんな人が関わっていて、どんなビジョンで、使ったらどんな自分になれるか。知らないうちにその熱意に惹かれて買い物をしているのではないでしょうか。
この記事では、2019年時点での化粧品容器のリサイクルについて記事にしました。消費者が変われば市場が変わる。毎日の買い物に一緒に環境面からこだわってみませんか?
最後までお読みくださりありがとうございました。
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肌にも地球にも優しいエココスメ研究家 Aiより愛を込めて。