世界のオーガニック認証について【まとめ】オーガニックコスメはどんな化粧品のこと?

悩めるアラフォー女性
オーガニックコスメ、よく耳にしますが普通のコスメとの違いは何でしょう?
エココスメ研究家 / 愛
原料にオーガニックな植物由来成分が含まれていて、製法や材料が一定の基準を満たした化粧品のことです。ただ、オーガニックコスメと謳っているだけで石油由来成分が入っていたり、一部の原料にオーガニック植物由来成分が使われているだけのものもあるので、見極めが必要なんですよ。

【本記事の信頼性】

Ai / Eco Cosmetics(@EcoCosmeticsJP

 オーガニックコスメとは?

オーガニックコスメが気になる!という人はきっと多いはず。
この記事は、一般的な化粧品とオーガニックコスメの違いについて記述しています。(約3分で読めます)

「サスティナブル」という言葉や、ESG投資など環境問題に世界中で関心が高まっています。
世界各地で起きている水害や大型ハリケーンなど温暖化の影響があるのかもしれません。

化粧品に長く関わらせて頂いた中で、お客様が購入する時の基準として「流行りかどうか」「芸能人の誰が関わっているか」など化粧品の中身ではなくて販売方法やメディア露出、”ブランディング”という要素の影響が大きいことを知りました。

メディアでどう紹介されているか?など、お客様にどうやって存在を知ってもらうか?はすごく大きな課題だと知りました。しかも国やお客様の属性に合わせたメディア戦略が必要です。
化粧品の原価は安くして広告費をかけるビジネスモデルが多いとも言われている業界と聞いたときはとても悲しくなりました。

なぜなら、本来の化粧品の本質は販売方法より「原料は何か?」だと思うからです。

私の場合ですが、20代は流行りだけ気にしていれば良かった。でも30代になり、子宮のことを考えることが増えた時期は特に「経皮毒」について関心を持つようになりました。それからは「石油成分不使用」の化粧品を選んでいます。

関連記事:汗の匂いが消えたよ!経皮毒の心配無用♡メイドオブオーガニクスの制汗剤「DE ロールオンEX ホワイライト」@オーストラリアのレビュー・口コミ

 オーガニックコスメはどんなコスメ?

一般的な化粧品は、水と油性成分、有効成分、香料で構成されています。
その成分の中でも、有機農法でできた植物由来の成分を使用した環境に優しいコスメを「オーガニックコスメ」と言います。

ただ、基準に関して国際的に統一された厳密な規制がないため、一部分だけオーガニック成分を使用しているのみで、成分比率の多くが石油由来成分を使っているようなメーカーもあるのが現状でもあるようです。ドラッグストアなどで「オーガニックだ!」と思って見てみると、あらら…という製品もあります。

私達からすると「オーガニック」と表記があれば全部植物由来で安全なのかな?と思いがちですが、そうではない様子です。

イメージだけではなくて植物の有効成分は、石油からできた「単離成分」ではなくて未だ解明されていない色んな要素があると言われています。(=フィトケミカルズ)もちろん、植物の中でも人によっては「アレルゲン」(アレルギーの元)になるものもあるはずなので、全ての植物が肌に優しいとは言えません。

ただ、石油由来成分が減ることで肌本来の「肌表面の常在菌」が元気で美肌になりやすいですし、石油系界面活性剤の影響による「乾燥」が防げるようになります。
私も実際、オーガニックコスメを選ぶようになってからは、それまでずっと必須だった石油由来成分の「導入美容液」を止めても肌が硬ばらなくなりました。

消費者としては何を気をつけて選んだらいいの?と思いやすいオーガニックコスメ。この記事では、各認証団体の比較や判断基準についてシェアしたいと思います。

 世界中にあるオーガニックコスメ認証団体

基本的には、製品に何かしらの認証団体のマークが入っていれば、一般的な化粧品よりもずっと天然成分が多くて安心して使える化粧品ということになります。

オーガニックコスメ認証を出している団体の中でも、「保存料」だけは石油由来成分でもいいよ、など承認している団体もあります。どうせなら世界中ではっきりと「植物由来成分だけ承認しましょうね!」と表示してもらえればわかりやすいのに…と消費者目線では思ってしまいます。

では、世界中のオーガニックコスメ団体の中で「石油由来成分が使用可能かどうか」で分けてリストアップしてみます。

 ★石油由来成分の一部を「使用可」にしている認証基準団体

石油由来成分の一部を「使用可」にしている認証団体

★コスモス基準に順する認証団体
ーエコサート(フランス/トゥールーズ)
ーBDIH(ドイツ/マンハイム)
ーイチェア(イタリア)
ーコスメビオ(フランス)
ー英国土壌協会(イギリス)
★ACO(オーストラリア)※2013年に「コスモス」に参加

★ネイトゥルー(ベルギー/ブリュッセル)

では、世界各国にあるオーガニックコスメの認証団体の中で、石油由来成分の一部を「使用可」にしている認証基準団体についてまとめました。

 エコサート(ECOCERT)@フランス

1990年に設立された、国際有機認定団体。本部はフランスのトゥールーズです。
エコサートの中でも基準は多岐にわたり、オーガニックコスメとナチュラルコスメでも認証されている内容が異なります。
いずれも5%の合成成分(石油由来成分も含む)を使うことを認めています。
世界中の75%のオーガニックコスメ認証と公式HPには記載されているほど、世界中で多くのコスメメーカー、ブランドが信用している認証団体です。
85カ国、認証件数は45,000件以上にものぼります。
EUの中でもドイツ、イタリア、スペイン、ベルギー、ポルトガルに独立法人がありカナダ、コロンビア、モロッコ、トルコ、マダガスカル、チュニジア、中国、日本などに駐在員事務所があります。規模大きいですね!
食品のオーガニック認証にも関われています。
エコサートジャパン公式HP

 BDIH@ドイツ

1951年にドイツで設立されたオーガニック認証団体。
ドイツの化粧品と医薬品の企業団体で、2001年に世界で初めてナチュラルコスメ基準を定めた団体です。
2010年に「コスモス」の設立メンバーになっています。
石油由来の合成成分の一部を「使用可」にしています。

 イチェア@イタリア

食品、化粧品、日用品を対象としている認証団体。
母体は有機農業AIAB(1982年)。
ICEA(Istituto per la Certificazione Etica ed Ambientale:倫理と環境のための認証協会)。化粧品から建築に至るまで、生産者と消費者、環境に配慮した認証団体です。エコオーガニックコスメを推奨。

パッケージに至るまで環境に優しいかどうか?の視点が含まれていて素晴らしいです。全世界のコスメメーカーが容器について考える日が来ますように・・・

 コスメビオ@フランス

2002年に設立された、コスメ専門の認証機関です。フランスで設立されました。

 英国土壌協会@イギリス

1946年、戦後に発足した有機農業団体です。

 ネイトゥルー@ベルギー

2007年に設立された、化粧品の認証団体です。

 ACO@オーストラリア

2002年に設立されたオーストラリアの有機認証団体です。

 ★石油由来合成成分は一切「不使用」にしている認証基準団体

石油由来成分の一部を「不使用」にしている認証団体

★USDAオーガニック(アメリカ)

★デメター(ドイツ/ベルリン)

★ネイトゥルー(ベルギー/ブリュッセル)

 USDAオーガニック@アメリカ

アメリカが拠点の食品、化粧品のオーガニック認証です。石油成分NGです
カナダでもこのマークはよく見かけました。思っていたよりも多くこのマークは見かけた気がします。

 デメター@ドイツ

1924年にドイツ・ベルリンで発足した有機農業団体です。
USDAと同様に、石油由来成分をNGにしています。

 日本オーガニックコスメ協会@日本

日本で唯一のオーガニックコスメ認証協会です。
オーガニックコスメアドバイザーの受講は、化粧品関係者なら絶対受講した方がいい!と断言できるほど従来の化粧品がどういうものなのか?を考えるきっかけになります。
化粧品に関する概念や、普段使っているコスメについて見直すことがたくさんあります。
日本オーガニックコスメ協会 公式HP

 【まとめ】オーガニックコスメ好きなら化粧品成分はチェックする習慣を

最近は、植物由来でも「自然界にない、有害性のある合成成分を作ることができる」グリーンケミストリーと呼ばれる成分も出回っています。プロパンジオール、セテアリルアルコール、BGなど。(自然界にない成分なので、環境への影響は未知数です)

認証マークがついていても石油系保存料をOKとしている団体もあるのを理解しておくと基準が明確になります。USDAオーガニックかJOCA、デメターの認証があるものを選ぶと一番安心できるので、私は特に選ぶようにしています。


最後までお読みくださりありがとうございました。
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